Different kettle of fish.
(別の問題)
When something or someone is very different, or the opposite.
全く違う、あるいは正反対の人や事柄。
もともとkettle of fish とは簡単に言いますと、混乱の状況(situation)という意味と、事柄・ケース(case)という二つの意味があります。
前者はa pretty (fine,nice) kettle of fish として、困ったこと、面倒なこと、の意味となります。
後者はThat's quite a different kettle of fish.(それは全然違う問題だよ)というように、differentやanotherとともに「別の問題」としてよく使われ、今回の例文でも、この後者の意味となります。
なぜ kettle of fish やかんの魚 などというのでしょうか?インターネットの辞書を見てもなかなかわかりませんが、海外の詳細な英語の語源辞典によると、この言葉は18世紀からみられるようになったそうです。
まず重要なのは、このヤカンはお茶を沸かすヤカンではなく、鮭をまるごと調理するためのフィッシュ・ケトルという横長の、伝統的スタイルの鍋を指していることです。
当時、スコットランドのある地方で、近所の人や友人たちを集めて野外でピクニックをして楽しむ習慣があったそうです。川辺にテントを立て、明かりを灯し、煮えたぎる鍋に生きた鮭を放り込んで、宴会のようなことをしたそうです。彼らはこの行事を「kettle of fishする」と呼んでいたということです。
この行事がなぜ、混乱を意味するようになったのか、はっきりした理由はありませんが、鮭を食べ残し、ちらかった様子が、混乱の意味に発展したとも考えられています。
一方、case(厄介ごと)としての使い方は、新しく、1920年代なって登場したそうです。
Jacob was never very good at sports, but John, now his a completely different kettle of fish.
ジェイコブはこれまでスポーツが得意だったことは未だかつて一度もなかったが、今は全くの別人と化している。
英語ネイティブによる発音はこちらです。