マット先生のビジネス英会話
unqualifiedについて
一つの単語が肯定と否定の両方の意味を持つ単語として、頻出度の高いものにinflammableが有ります。
"燃えやすい"や"可燃性の"を意味するflammableに、通常"反対"を意味するprefix "in"を付けた形ですがinflammableも同様に"燃えやすい"や"可燃性の"を意味することは良く知られています。
これだけでも我々を惑わすには十分ですが、 経験論から行くと、 むしろ、inflammableの使用度の方が高いような気がします。
その他の例としては、"ravel"が挙げられますが、こちらはややこしくて、prefix(接頭辞)もつかず、見た目はそのままで、"解く、ほどく、解き明かす、・・・"と言う意味と、これと真逆の"混乱させる、縺れる、・・・"の両方の意味を有します。
悪いことに、これも経験論ですが、使用度はほぼ5分5分と言ってよく、文脈を明確に把握しないと、それこそ、混乱してしまいます。
ただし幸いなことに、prefix "un"が付けられたunravelは、"解く、ほどく、解き明かす、・・・"に限られるので、一安心です。
ところで、そう多くはありませんが、"unqualified"と言う単語も時おり目にします。
この単語も、もちろん、prefixに忠実に、"無資格の"や"不適任の"を意味すると同時に、"制限のない"、"無条件の"、或いは"徹底した"と言う意味でもしばしば使用されています。
つまりは、"not to attach conditions to"であって、同じく、文脈を正しくつかみ、背景を確認しない限り、恐ろしい誤解を生じかねません。
※"qualify"の反対語は"disqualify".
それでは、以下の実例をどうぞ。
1.私自身に届いた返信から、
"It's been an unqualified pleasure. I wish you all the best.
Thanks again for everything."
2.Japan timesより抜粋
Quote
"So if Abe gave an "unqualified" apology, it would mean that he
apologized without any type of hedging of explanation. But it seems that
his remarks will be "qualified" in the sense that we spoke about."
unquote
さすが、Japan Timesです。
"unqualified"と"qualified"の巧みな使い分けです。"是"と"非"と言っているのではありません。真意を読み誤らないでください。
※ "unqualified"はレベルの高い単語で、casualに使用すると違和感さえ与えかねません。誤解を避ける意味でも無理に使用することは控えるべきと思います。
正確に意味と使用法を把握し、ビジネス英語の場で生かしてください。