Curiosity killed the cat
To mind your own business or it can sometimes lead to a dangerous situation.
他人の事情に関心を持つと、時には危険な目に遭う。
過剰な好奇心は身を滅ぼす、という戒めの諺です。
直訳すれば、「好奇心は猫を殺した」となります。どういうことでしょうか。
西洋では、猫は9つの命を持ち、なかなか死なない、という言い伝えがあります。
そんな猫でさえ、あまりの好奇心によって、たとえば歩き回って狭い隙間に挟まったりして死んでしまうこともあるので、過剰な好奇心はほどほどにしなさい、という意味となりました。
ところが、詳細にその語源を調べると、もともとはcuriosity ではなく、careが使われていたそうです。つまり、Care killed the cat.です。16世紀末の書物には、この表現が使われているそうで、このcareは、現在の「世話をする」という意味ではなく、「心配、悲しみ」という意味であったといいます。
しかし、19世紀末には、現在のcuriosityにとってかわったそうです。
curiosityは、古くは4世紀に描かれた聖アウグスチヌスの『告白』に、"神は好奇心のために地獄を作った"とあり、その後もずっと、好奇心は悪徳であると非難され続けてきました。
ご存じのとおり、猫は好奇心の強い動物なので、いつのまにかcare がcuriosityに変わっていったと考えられています。
ちなみに、Curiosity killed the catの後に続く句は、satisfaction brought it back です。
好奇心は猫をも殺すが、そのぶん満足が返ってくる。そのリスクを冒す価値は十分ある、という意味です。
1980年代には、CURIOSITY KILLED THE CATというロックバンドがありました。ロックの歌詞やタイトルなども、意味を調べてみると、いい英語の勉強になります。
Don't ask about his divorce, curiosity killed the cat.
彼の離婚について、聞くなよ。好奇心は身のためにならない、というだろう。
英語ネイティブによる発音はこちらです。